九折→三ッ尾→傾山→九折越

4月30日 7:00 九折

テントを撤収してやまびこ宿を後にしたのは6時であった。

この日はコースタイムから換算しても九折越到着に余裕があった。

6時出発は予定通りであった。

朝は寒いので薄いダウンジャケットを下に来て合羽の上だけを着て歩いた。


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傾山の途中にあるという坊主のギザギザが目に入る。




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九折の登山口までは歩いて一時間はかかると見込まれる。

他に手段がない。

九折ではテントを張る決心が着かなかったのだ。

一時間程度の歩きなら問題はないと考えた。

一本道なので進むだけであるが、それにしても長かった。




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ようやく写真で見覚えのある場所に到着する。

トイレを借用した。

一人の男と挨拶を交わす。

ここから登山口までは調査していないので現地判断となる。

現地地図では少し先に進んで左折することになっているが、少し先がどの程度なのかが全く持って計れない。

とりあえずザックを背負いなおして直進した。

施設の中に左折できるが立ち入り禁止の立て札があったので登山口はなさそうであった。

構わず直進する。




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結構長い距離を歩いた。

これだけ長く歩くと、さっきの立ち入り禁止の立て札(扉は開放されていた)の所が登山口だったのではないかという疑念がチラッと忍び込んでくる。

予定時間を30分過ぎている。




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これ以上進めないところまで来ると右手にこれがある。

ネットで調査した見覚えのある道だ。

いろんな記事を読んでいたので、この用水路を登っていくことも調査済みであった。

しかし、コースと逆の方向なので事前調査なしにここを登るのは極めて難しいと思う。

途中で標高400mの看板があったので腕時計の高度計を合わせようとしたら400mを表示したので驚いた。

こういうのははじめてである。つまり昨年10月の南蔵王の気圧と同じということか。





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噂通りの道標が現われて案内通りに進むと橋があり地図通り左折したことになる。




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この辺になると地図とコンパスが一致していい感じになる。

今シーズン最初の登山が始まった、とわたしは思った。

10月で登山の幕を下ろし、冬の間は計画のみとする。

従ってGWまで待たなければならない。

九州を訪れたいと思うのはそんな事情からでもあった。





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この辺は迷いやすいのではないかと警戒して事前調査(記事を読むだけ)をやってきた。

その成果もありスムーズに通過できた。





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滝の風景は木々に隠れて良く分からなかったがいつの間にか滝のてっぺんにある川を通過した。

滝を上から覗き見しようとして事故多発と看板が出ていた。

見たいとは思わないので先に進むが写真だけは撮りたい場所である。

だいたい同じ場所で写真を撮るので同じ写真がネット上に溢れる羽目になる。





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林道に出た。

登山口になっている場所で休むと以外に気持ちがいい場所であった。

登山計画書の箱が設置されているが、わたしは出さなかった。

休んでいると下からガサガサと音がするので登山者の気配を感じる。

昨日バスで一緒になったオバサンであった。

既に何度も言葉を交わしているので顔見知りである。

お互い傾山に登ることも知っている。

オバサンも状況をみて縦走を企んでいると言っていた。--オバサンが単独で縦走できるもんだろうか--

あとから来た人に追い越されては敵わないと思い先に出発する。





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尾根に出るまでは急坂が続く。

急坂とはいえ、登り始めて最初の段階なので体力の疲労はまだなかった。




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登山口が7:30だったので三ッ尾の尾根に出るのが10:30ぐらいになるだろうと考えていた。




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坊主が顔を出す。




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三つ葉ツツジが所々で咲いていた。

写真を撮ったがその存在感を示すほどは咲いていない。

つまり、その写真を掲載したところで何の写真か分からないので載せない。




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いま振り返りながらこれを書いているわけだが、この辺はまだ元気だった。

コースタイムも維持していたのだ。




4月30日 10:00 三ッ尾 

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三ッ尾に到着したのが10時だったから遅れを挽回したことになる。

ここで休息をして後から来たオバサンを先に行かせる。




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尾根歩きが始まったがこの辺から歩幅がスローペースになる。

足の疲労が来た。




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オバサンの方が体力があることを認める。

こういう山に単独でくるぐらいなので山が好きで歩き慣れているに違いない。




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尾根になってから風がある。

合羽を着て歩かないと汗が風で吹かれて風邪を引いてしまう。




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地元用語で坊主と呼ばれる岩峰がいくつも連続する。

横を通過するものと登ってまた降りるものがある。

坊主の間は風が吹く。




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最初の方の坊主を登ったところ。




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この日は快晴ではなく、山々が霞んで見えた。

写真で改めて見ると何これ?って思ってしまう。



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坊主、現る。って感じである。

これが三つ坊主なのか二つ坊主なのかは分からずに登っていた。

乗り越えることに必死であった。

何坊主目を乗り越えたか数えていなかったが、一旦登ってまた降りると次の坊主が立ちふさがっている。

これを何度も繰り返すうちに嫌になってくる。

折角登ったのにまた降りて、また新たな坊主を登らなければならない。

その背後にはまた新たな坊主が現われるのである。

これがなんとも憎たらしい。




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こういうところは風がビュービュー吹く。

また次の坊主へ行く。





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坊主が終わったように思える。

難関を突破していよいよ傾山の山頂を目指す。




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結構悩ましい。

他の人のレポートを読むとこの岩の左に付いている細い道が断崖絶壁となっている。

左に岩を回避する細いルートが確かにあったように記憶している。

この岩を正面から登った方が安全だと判断した。

岩をよじ登るのは簡単だが風が拭きつけるので落ちないように注意を払う。




4月30 14:45 傾山

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九折越に続く尾根が見えて来た。ということは傾山が近い。




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坊主の数は数えていなかったが体の感覚で六坊主ぐらいは乗り越えたような動物的感覚があった。

--帰宅してから自分の調査記事を読んでみると全部で六坊主あると自分で書いてある--

最後の傾山自身が最後の坊主になっているのにはうんざりした。(笑)



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山頂は結構分かりにくい場所にある。

迷路のような場所を少し奥の方に入っていかないと山頂標識まで辿り着かない。

ここで休息をしオニギリを食べた。



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そして向こうに見えるのは何だって話になる。

この最後の坊主が傾山の背後に顔を出したときは笑うしかなかった。(笑)

と同時にもうやめてくれって気分になる。

山頂標識を見つけられないときはあちらの坊主が山頂かとも思った。

しかしどう見ても九折越に降りるにはあの坊主を乗り越える必要がありそうだと分かってくる。

結局は七坊主目(裏傾山)も仕方なく乗り越える。





4月30日 16:00 九折越

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楽だと思っていた九折越へ続く縦走路を見下ろす。



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降りるのが面倒。

一刻も早く九折越の草原にシートを広げて大の字に寝転がることだけを夢見る。



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気持ちよい道だが足の疲労が半端じゃない。

朝6時から歩き始めているので10時間以上も歩いているのは過去最高であった。




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九折越のテント場がようやく見えてきた。長かった。

しかし書きたての絵ほどの感動は、なかった。

なんていうか、こう、尾瀬の湿原を始めて目撃するときのような神秘さには欠けるのだが、予約していたホテルのように存在している当たり前さが少し残念にしている。



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傾山を見に行った。

祖母山縦走計画に傾山を入れたのは、九折越にテントを張りたかったっていうのがある。

九折越を最初知ったとき、わたしは思わず「おっ」ってなった。

無人の縦走路の途中に広大なテント場があり、水場もある。

予約なしにテントを張る自然さは拘束のない自由な旅の象徴であった。



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一等地にテントを張る。

濡れたフライシートを乾かしている。






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水を汲みに行った。

昨日汲んだ水はゴミが入っているので新しい水を詰めて明日の縦走に備える。

下り-70m 徒歩5分。結構遠いが水にはゴミが混ざらないので満足した。

この夜わたしはテントの中でぐっすり眠った。


(続く)

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